「遠すぎた橋」3パターンもあるDVDは人気のあらわれか?商魂か?外国映画・吹き替え映画の感想文 [映画・テレビ・映像作品]
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このブログで初めて、まともに映画のことを書くことに気づきました。
「遠すぎた橋」は、日本テレビもお金を出して製作された今のほとんどの製作形態の先駆けといえます。
ただ、今と少し違うのは「遠すぎた橋」が外国映画だったことです。
オールスターによる戦争大作、ということですが、オールスターというよりオールアクターといったほうがいい贅沢なキャストです。
第二次大戦も末期(と、後からは言うことができるのですが・・・こういうことは歴史を研究する上で忘れてはならないことです)、Dデーによりノルマンディー上陸を果たした連合軍は、一気にベルリンまで進もうとします。
そこでは現代企業にもあるような話、イギリスのモントゴメリーとアメリカのパットンの「俺が一番乗りだぜ」という争いがありました。結果、連合軍が採用したのは、モントゴメリーの侵攻案「マーケット・ガーデン」作戦でした。
しかし、この計画はずさんで、実現性の乏しいことは、部下たちがみんな知っていました。しかし、上からの命令と言うことで、しぶしぶ参加し、死ぬ者、捕虜となる者、命からがら本部に戻ってくる者、テキトーに作った計画にほんろうされた兵士(サラリーマン)たちは、上司に不平を言っても、ただ、
「あの橋は、遠すぎたんだ。最初からわかっていたよ」と言われるだけでした。
Dデー以降の大作戦で、連合軍が敗北する珍しい映画です。
私は、子供の頃本作を試写会で観ました。そして音楽とラストシーンが心に残り、当時の映画鑑賞ノートにそのことを記しています。
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閑話休題。本作のDVDは、発売されているものが三種類もあります。いずれも、正式品でワンコインDVDなどが絡んでいる訳ではありません。
A オリジナル版 英語音声日本語字幕のもの(日本語吹き替えは全く収録されていない)
B 特別版 Aの内容に加えてテレビ放映時の吹き替え音声が収録されている。テレビ放映時なので音源のない部 分は字幕がはいるものの、羽佐間道夫、広川太一郎などベテラン声優の声を楽しめる。
C アルティメット版 Bの音声を前述の声優さんよりはややギャラが安い(失礼)声優さんで、全編に日本語吹き替 えを収録、それが5.1チャンネルサウンドなので、ホームシアターをお持ちの人が臨場感あふれる日本語吹き替 えを楽しめる。
と、いうものです。これに加えて、ブルーレイや戦争映画ボックスまで発売されて、バージョンの違いに詳しくない方はご購入の時に要注意です。
これは、上記の三種類のうちBをブルーレイにしたものです。 では、どれを購入orレンタルすればよいのか?ということですが、吹き替えマニアにとってはBでないと満足できないでしょう。吹き替えマニアではなくて単に吹き替えが収録されていれば良いという方には Cがオススメです。
特に外国映画についてDVDというメディアの特長を考えると、吹き替え収録はできる限り必要だと、私は思います。
字幕が見づらい方にも親切ですし、登場人物の感情がよくわかります。
今回のC についてはビックネームが吹き替えていませんが、予想外に良かったです。
ただ、ショーン・コネリーに若山弦藏さん、エドワード・フォックスに羽佐間道夫さんあたりだけは、重厚さを増すために収録してもらいたかったです。
話があとになりましたが、本作は、Dデイ以降、焦った連合軍が無謀な作戦を実施して、事実上作戦自体は失敗する話です。
そこで、この作戦の実務責任者役がダーク・ボガートで、蛇のような冷酷な表情をして登場します。頬も紅く塗って不気味です。
この雰囲気、この顔をどこかで見たな、と思っていたら「八甲田山」の三國連太郎そっくりです。
無謀な演習を強行する三國の顔と、ダーク・ボガートの顔は激似です。レンタル商品もあるので、ぜひご覧になって、お確かめ下さいませ。
「どうせいかんと、わかっちょったけんど、上からいわれたきいかんがよ(@土佐弁)」つまり「どうせできないとわかっていたけど、社長命令だから仕方ない」・・・こういう管理職さんは、企業にもおいでますね。